ネパールヒマラヤ遠征登山の記憶〈1〉カトマンズはカオスの街〈後編〉

カトマンズでの定宿

前編よりつづく

◎初めてネパールに降り立ってカルチャーショック

ネパール空港は僕らの便の乗客以外誰もいなく、
薄暗くシーンと静まり返っている。

荷物を受け取って、万事のんびりした
イミグレーションをやっと通過し
空港の出口を出たとたん驚いた。

空港の玄関は中の静けさに反して
人でごった返していたのだが、
深夜のオレンジ色の照明に照らされた中
大勢の子どもたちが走り寄ってきて周囲に群がり
僕らの背負っている荷物を手当たり次第に
グイグイ引っ張り出したのだ。

最初は集団のヒッタクリかと思ってびっくりしたが、
揉みくちゃくされながら様子を見ていたら
「荷物を持つから運搬料をよこせ」と
言っているのに気付いた。

しばらく身動きが取れなくて困っているところに
ようやく現地のエージェントが走り寄ってきて、
子どもたちを追い払い、ぼろぼろのバンに
僕たちを押し込んだ。

電球の光と焚き火しかない街の
でこぼこの道をバンは走り抜け、
ホテルに到着したのは深夜12時を回っていたと思う。

遠征チームの仲間2人と画商の友人

◎カトマンズの雰囲気に慣れる間もなく物資調達

僕たちがカトマンズでの宿にしていたのは
フロントにかわいい看板娘がいる
チベット人が経営する場末の小さなホテルだ。

朝起きると、チベタンブレッドとチャイ(紅茶)の
簡単な朝食を済まし、まずはメンバーの知り合いの
ネパール人が経営する画廊へ挨拶に行く。

カトマンズ滞在時は現地で調達する物資の
買い込みや諸手続きを行いながら、
この画廊でネパール風餃子のモモを
サンミゲルビールで流し込むというのが
お決まりのスタイルとなった。

ネパールの首都カトマンズは熱気で溢れ返っていて
排気ガスと生き物の糞尿とお香が混ざりあった
刺激的な臭いがするカオスの街だった。

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